MCCAは平成14年8月の設立以来、今年で7年目を迎えます。これもひとえに日頃からの会員皆様のご支援の賜と深く感謝し、改めて厚く御礼申しあげます。
世界中が100年に一度と言われる未曾有の大不況に見舞われ、新たな価値観への転換が迫られています。「価値観の再構築の時代」と言っても過言ではないでしょう。
戦後、日本の文化的慣習、及び伝統美術・建築など、長年日本が培ってきた文化・技術のノウハウが次々と破壊され続けてきました。過去から、私達がいま生きている現在、そして子ども達が生きる未来へのつながりが立ち消えようとしているのです。「現在」を生きる私達ができることは、過去のあらゆる財産を日本人の遺産として、「現在」を通じて未来に、次代に相続させること。日本のスピリチュアルなものを「記憶」として伝達すること。コミュニケーション・インフォメーションの情報デザイン、及び、デジタル上のその内容・手段・技術など、メディアデザインに携わる我々、宮城コンテンツクリエイターズ協議会としてもそのことを、再考しなければならないと思うのは私だけでしょうか。
そういう意味で。このような大きな転換期に際し、宮城コンテンツクリエイターズ協議会にも設立時のコンセプトをベースに、かつ、その位置(position)・規模(size)に基づいた新たな価値観の再考及びその方法論が問われています。解決策の一つとしては、有形・無形を問わずその価値観の基準を生産・供給する側から、暮らしの中で利用・活用する側の視点へと変える事があげられます。
ある意味では、イノベーション(innovation)=革新・刷新からリノベーション(renovation)=回復・修復への方向転換と言えるかも知れません。当然、それに対応した新たなるアイデンティティと方向性の確立、及びより活発な行動が重要になってくるでしょう。
このような状況の中で、様々な立場で活動している会員同志が集い、模索し議論しながら、再度新しい「点」として、仙台・宮城・東北の社会的発展に貢献できるよう、せんだいデザインウィーク2009、及びデザイングランプリ東北2009への参画を含め、活動していきたいと思っております。
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